わたしのViews体験⽇記支援プログラム体験レビュー

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Viewsに通っている人は、いったいどんな毎日を送っているのか? 
一人の利用者さんの日記を通して、日々の取り組みや思いに触れてみてください

Viewsのライフサポートには「自分を知る」「心身を整える」など複数のテーマがあり、テーマごとにプログラムの内容も多岐にわたります。実際に体験した人は、どんなことを学んだり、感じたりしているのでしょうか。一人の利用者さんにお願いして、プログラムごとの体験日記を書いていただくことにしました。

T・Sさん(20代・女性)

■体験者
T・Sさん
(20代・女性)

大学卒業後に就職するも、人間関係のトラブルで退職。うつ病と診断され、自宅に籠もっていたが、インターネットを通じてViewsのことを知る。最初の見学で利用者とスタッフの優しさに好感を抱き、意を決して通所を開始した。「新しいところに入っていくのは緊張しますが、余計な詮索をされないし、思ったよりも明るい雰囲気なので、なんとか通えそうです」と話してくれた。

Vol.3
研修ゲーム
体験レビュー

「自分の意見をきちんと伝えることの
大切さを知ることができました」

13:30~13:50

研修ゲームって、いったいなにをするの?

今日はViewsで研修ゲームというプログラムを体験します。事前の説明によると、グループで話し合いをする場面での、課題や苦手意識を改善するのが目的とのこと。なんだかむずかしそうですが、わたしにもちゃんとできるでしょうか…? みんながいる共有ルームに入っていくときも、少しだけ緊張します。

まず最初は、4人一組のグループづくり。スタッフさんが、近くに座っている人同士を集めて、テキパキとグループ分けしてくれます。

それから、おおよその手順を話してくれました。いくつかの段階に分かれているそうで、まずはスタッフさんが設定してくれるワークに対し、自分1人で答えを考えます。それから、グループみんなで答えを共有。最後に話し合いを通して、意見の一致を目指していくとのことです。

ワークを始める前には、目標シートという用紙が配られました。まずは、そこに自分の苦手なことや今回試してみたいこと、心がけることなどを書き込んでいきます。

そして、グループ内で1人ひとりの目標を発表。わたしは「きちんと発言ができるようにしたい」などといった目標を掲げました。そしてみんなの発表が終わったら、いよいよワークの始まりです。

13:50~14:30

まずは1人で質問の答えを考えていきます

ワークのテーマは、なんと「サバイバル」。森の中で道に迷ってしまい、グループで力を合わせながら、安全な場所までサバイバルの旅を続けていく、といった設定です。

質問は全部で6問。もっとも気をつけなければいけないことや、脱水症状の防ぎ方、キャンプに最善の場所、野生の動物に食料を奪われないための方法など、それぞれの質問に三択方式で答えていきます。

わたしはもともとアウトドアに詳しくないですし、三択の答えはどれもが正解に思えたりして、なかなか先に進めません。自分だけで悩んでいると、それぞれの答えに対し、その理由を説明するための言葉を見つけるのがすごく大変です。

そうして制限時間の30分は、あっという間に過ぎていきました。その後は10分間の休憩。周りの人と「むずかしかったですね」などと感想を言い合いながら、疲れた頭を休ませます。

そのとき、ふと自分が自然に会話できていることに気付きました。いつもは、こんなにうまく打ち解けることができないのに…。みんなで同じ質問を一生懸命に考えたおかげかもしれません。

14:30~15:00

みんなで合意形成を目指していく話し合いの時間

休憩の後は、いよいよグループでの話し合い。それぞれリーダーや書記、タイムキーパーといった役割を決めて、みんなの答えを一つにまとめていきます。ただし、多数決はなし。話し合いを重ねて、全員一致の結論を導き出していかなければなりません。

わたし以外は、通所歴の長い利用者さんばかりだったので、皆さんが積極的にそれぞれの役割を引き受けてくれます。おかげでわたしも安心して参加することができました。

話し合いの制限時間は30分。まずリーダーの方が「最初にみんなの答えを書きだしていこう」と提案してくれたので、書記の方が、グループ集計表という用紙に1人ひとりの答えを記入していきます。

そうして書き上がった集計表を見てみると、みんなの答えはけっこうバラバラ…。全員の答えが一致した質問は、見事に一つもありません。

「それじゃあ、それぞれの答えの理由を順番に発表していきましょう」とリーダーの方。そしてタイムキーパーの方が、残っている制限時間を確認し、1問あたりの話し合い時間を決めてくれます。

でも、ここからの話し合いが大変でした。いろいろな意見を聞いていると、どの答えも正解に感じられてしまいます。たぶん、みんなも同じ気持ちだったのではないでしょうか。なかなか答えを一つにまとめることができません…。

そうこうしているうちに、残念ながらタイムアップ。結局、グループ全員の答えを一致させることができたのは、6問のうちの4問でした。

15:00~15:20

振り返りをしながら、自分自身に向き合うことができました

最後は、今回のワークの振り返りです。専用のシートに、チームとしての作業がうまくいったか、チームに貢献できたかなどを書き、もう一度みんなの答えを共有していきます。

わたしは、グループ全員の意見や理由を大切にしながら話を進められたことが、一番よかったと思いました。でも、自分が考えていたことをうまく伝えられたのかは、あまり自信がありません。

あと、個人的な課題でもあったのですが、発言にブレーキがかかっていたような…。たぶん、自分がどうしたいのかをあまり意識していなかったので、自信が持てなかったのだと思います。これは、わたしのいつものよくないクセ。土俵に上がる前から、自分で先にあきらめてしまうんです。

たとえば、誰かに「遊ぼう」って誘われると、あまり乗り気じゃないのに、相手に合わせてしまったり。友達同士で何を食べるか決めるときも、相手の意見に押し切られてしまったり。自分の気持ちを相手に伝えることから、ついつい逃げてしまうことが多かったんです。

でも今日のプログラムで、「それではよくないんだ」ということに気付けたと思います。だってあきらめてばかりいたら、自分にとっても相手にとってもよくありません。これからは、自分の要求をちゃんと伝えたうえで、一緒に折衷案を考えていけるようにしていきたいです。このプログラムを体験したことで、そんな風に考えられるようになりました。

15:20~15:40

周りの人からの意外なフィードバックもうれしかったです

あと、振り返りの共有でうれしかったのは、チームのみんなから、今日のわたしについてコメントをいただけたこと。振り返りシートに、ほかのメンバーのありがたかった行動という項目があって、1人ひとりに対して感じたことを発表していきます。

わたしも、全体を見ながら話し合いを引っ張ってくれたリーダーの方や、みんなの意見を正確にまとめてくれた書記の方、時間配分に気を配ってくれたタイムキーパーの方に、感謝とお礼の気持ちを伝えました。

そしてわたしは、なんと「とても落ち着いていた」「意見が言いやすい雰囲気をつくってくれた」など、自分では思ってもみなかった点をいろいろと教えていただくことができました。

プログラム中は余裕がなかったので、自分が周りの人からどう見られているかなんて、考えることもできなかったのですが、まさかそんな風に見えていたなんて…。自己評価とあまりに違っていたことが、おどろきでもあり、ちょっとした喜びでもありました。

「これからは自分の意見をあきらめずに伝えよう」と思えたり、自分では気づかない一面を指摘してもらったり、今日のプログラムも、いろいろなことがありました。参加する前はむずかしそうだと感じていましたし、実際にすごく疲れましたけど、思い切って参加することで、得られるものが多いことに気づけた点もよかったと思います。

次は、どのプログラムに参加しようかな…。そういえば最近、Viewsに通うことが、最初ほどストレスではなくなってきたように感じます。

体験して感じたコト

  • 発言することの大切さを実感
  • 合意形成のプロセスを体験できます
  • 個人的な課題と向き合えました
  • 自分を見つめ直す機会になりました
  • 意外な自分に気付けました

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